1 通販パックと通常の手続の違いとは?
当事務所が、相続による不動産の名義変更のご依頼を受ける場合、通常は、次のような流れになります。多くの事務所様でも、同様だと思われます。
- 事務所にお電話またはメールでご連絡をいただき、ご面談の日時を調整いたします。
- 面談日に事務所までご足労いただきます。
- 事情をおうかがいして、必要な手続や費用などをご案内した後、ご依頼いただきます。
- 当事務所にて、手続に必要な戸籍謄本等の取得と、委任状等書類の作成を行います。
- 作成した上記書類をご依頼者様にご郵送いたしますので、ご署名・ご捺印の後、ご返送いただきます。
- 必要に応じて、固定資産評価証明書を、ご依頼者様にご取得いただくか、または当事務所にて取得いたします。
- 手続に必要な費用をお伝えいたします。
- 全ての準備が整い、費用をお支払いただきましたら、法務局に名義変更手続を申請いたします。
- 手続完了後、ご依頼者様に書類一式をご郵送いたします。
なお、5.及び9.につきましては、ご依頼者様のご都合がつく場合には、事務所までご足労いただくこともございます。
通販パックの場合、ご相談やご依頼に際し、事務所までご足労いただく必要がございませんので、1.2.を省略できます。
その代わり、不動産の所在地や、お亡くなりになった方のご本籍やお名前、相続人のみなさまのお名前やご住所など、手続に必要な情報につき当事務所のホームページよりご入力をお願いしております。
3.以降の手続は、通販パックと通常のご依頼とで、違いはございません。
2 通販パックの手続詳細
改めて、以下が通販パックでの手続の流れになります。
- ホームページからお問い合わせ・お申込いただきます。
- 相続関連情報をホームページにてご入力いただきます。
- 当事務所にて、手続に必要な戸籍謄本等の取得と、委任状等書類の作成を行います。
- 作成した上記書類をご依頼者様にご郵送いたしますので、ご署名・ご捺印の後、ご返送いただきます。
- 必要に応じて、固定資産評価証明書を、ご依頼者様または当事務所にて取得いたします。
- 手続に必要な費用をお伝えいたします。
- 全ての準備が整い、費用をお支払いただきましたら、法務局に名義変更手続を申請いたします。
- 手続完了後、ご依頼者様に書類一式をご郵送いたします。
2.の相続関連情報をご入力いただく画面には、登記手続委任契約が設置してありますので、そちらをご確認後、ご入力をお願いいたします。
3.の戸籍謄本等につきましては、既にお手元にお持ちのものがある場合には、ご利用いただけますので、お申し出ください。
戸籍謄本等の取得は、通常は2週間から3週間程度で完了しますが、被相続人(お亡くなりになった方)が本籍等を何度か移しておられる場合や、相続人の人数が多い場合には、相当程度の時間を要します。
4.当事務所で作成する書類は、登記申請書、相続関係説明図及び委任状です。 また、必要に応じて、遺産分割協議書を作成いたします。
このうち、委任状と遺産分割協議書を相続人の皆様にご郵送いたします。
なお、相続人の方が、それぞれ遠方にお住まいの場合、1部の遺産分割協議書を順に郵送していくと非常に時間がかかりますので、通常は、各相続人に1部ずつ郵送し、最終的にそれを1つにまとめて、遺産分割協議書として法的に有効なものとする取扱をしております。
5.の固定資産評価証明書は、登録免許税を計算し、その金額に間違いないことを証明するため、登記申請に必要な書類です。
固定資産評価証明書は、固定資産税の納付書に添付されている課税明細書でも代用できますので、課税明細書をお持ちの場合には、原則として、固定資産評価証明書を取得する必要はありません。
※毎年4月1日に新たな固定資産評価額が出ますので、4月1日以降は、前年度の課税明細書は使用できません。したがいまして、当年度の課税明細書が送られてくるまでは、固定資産評価証明書の取得が必要です。
課税明細書がない場合、固定資産評価証明書をご依頼者様にてご取得いただくか、ご依頼者様より委任状をいただいた上で、当事務所で取得するか、ご都合の良いほうをお選びいただけます。
ただし、市区町村によっては、代理人からの郵送請求を認めていないところもありますので、その場合には、ご依頼者様ご自身でご取得いただく必要がございます。
6.の費用は、不動産の固定資産評価額が判明し、戸籍謄本等必要書類の収集が完了した時点で、お伝えいたします。
7.の費用のお支払は、費用の総額とともに、銀行口座をお伝えいたしますので、そちらにお振り込みください。
その際の手数料は、おそれいりますが、ご依頼者様にてご負担をお願いいたします。
名義変更が完了いたしましたら、手続によって新たに作成された書類(登記識別情報通知等)及び、手続に利用しました戸籍謄本等をまとめてご郵送いたします。
これで全ての手続が終了となります。
3 通販パックの手続に要する期間
通販パックの手続に要する期間は、一般的には次のとおりです。
- 戸籍謄本等の取得 2週間~3週間
- 書類の郵送とご返送 1週間
- 登記の申請から完了 2週間
多くの事案では、お申込から手続完了まで、1か月から1か月半程度となっています。
4 通販パックの手続に要する費用
費用は、司法書士報酬と実費に分けられます。
まず、司法書士報酬は、定額の55,000円(税込)です。
相続人の人数や、物件の数に関係なく、報酬は一律です。
相続人が亡くなって新たな相続が発生しているケース(数次相続)や、複数の不動産があり、管轄が違うという事案でも、報酬は変わらず55,000円(税込)です。
次に実費ですが、以下のようなものがあります。
- 登録免許税 不動産評価額の1000分の4
- 戸籍謄本等取得手数料 平均4,500円程度
- 郵送料 平均3,500円程度
- 定額小為替発行手数料 平均700円程度(戸籍謄本等を郵送で取得するには、現金ではなく定額小為替を同封しなければならないため)
- 登記情報(インターネットで取得) 1物件につき332円
登録免許税というのは、名義変更の際に必要な税金で、法務局に申請する際に、登記申請書に収入印紙を貼って納めます。
この登録免許税がいくらか、すなわち、不動産の評価額がいくらかによって、実費は大きく変わってきます。
例えば、不動産の評価額が土地と建物の合計で1000万円の場合、平均的な実費は、48,000円程度と考えられます。
実際のところは、司法書士報酬と実費を合計して、費用総額90,000円前後というのが、最も多く見られます。
なお、アンケートにご協力いただくと、司法書士報酬を一定額減額させていただくというキャンペーンを行っていることがございます。その場合は、司法書士報酬から所定の額を減額いたします。